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代表あいさつ

2024年4月1日

専攻長あいさつ

  • 専攻長 元橋 一之
  • 先端学際工学専攻は1992年に東京大学大学院工学研究科に開設され、実質的な運営母体である先端研(先端科学技術研究センター)における幅広い分野の一流の研究者が集結し、文字通り、先端的でかつ学際的な教育研究活動を展開しております。具体的な学術領域としては、情報、材料、環境・エネルギー、生物医化学、バリアフリーなどの自然科学分野に加え、経済学、法学、政治学、人文学などの人文社会科学にも広がっております。また、先端研の理念である「社会に開かれた大学組織」というミッションに則り、企業や自治体との共同研究など研究成果の社会還元に力を入れているという特徴があります。

    本専攻は昨年設立30周年を迎え、これまで社会人や留学生を含む多数の学生を受け入れ、既に500名以上の課程博士を輩出しています。

    欧米と比較して日本においては博士人材の活用が進んでいないといわれていますが、学術機関のみならず、最近では企業においても博士人材が注目されるようになりました。技術革新の進展に伴って、企業においてもより革新的なイノベーションを生み出す能力が問われています。そのためには、より根源的な理論に立ち返って、科学的な研究プロセスを通じて新しい知見を創造する人財が必要だからです。

    また、社会的に大きなインパクトをもつイノベーションは、異なる技術がお互いに創発しながら生まれることが多いことが分かっています。そのためには尖った専門領域における研究を極めると同時に異分野の研究者との交流も大事になります。本専攻は、その意味でも先端研という理想的な環境のもとに運営されているといっていいとでしょう。

    「先端」と「学際」。一見すると矛盾するように聞こえるかもしれません。しかし、社会に開かれた先端的な科学技術研究を進める私たちの取り組みに共感し、自らもチャレンジしてみたいと思われる方々を、私たちは心から歓迎します。

     

東京大学大学院工学系研究科 先端学際工学専攻
専攻長 元橋 一之

常務委員あいさつ

  • 急速に変動している現在の世界において、人類社会が直面する課題はますます複雑化し、多面的なものとなっています。気候変動をはじめとする地球環境問題、人口増加、持続可能なエネルギーの確保、医療の進歩、社会的な分断と過当な競争などに対して、真に効果的な解決策を見出すためには、高い専門性をもとに研究対象を分析することを極めるだけでなく、異なる分野の知識やアイデアを融合させ、相互に補完し合う学際的な協力が欠かせません。それによって世の中の森羅万象を”識る“を究めることができ、問題解決のための道が見つかるのです。

    先端学際工学専攻には、自然科学から生命医科学、情報科学、さらには社会科学等も含む多様な研究分野を扱う教員が所属しており、それぞれが専門分野で最先端の研究を行っているだけでなく、常に相互に協力し合える学際的な研究の種を探し、実際に共同研究プロジェクトとして立ち上げています。また、この特徴を活かしたユニークな教育研究プログラムを提供することで、高い専門性と学際的なアプローチを身につけて未来社会をリードできる人材の育成を目指すとともに、社会実装及びその可能性を意識した研究指導にも力を入れています。

    皆様も当専攻に加わって、ただ講義を受けるだけではなく、とくに自分の専門から離れた内容の講義からこそ、何か新しいアイデアや視点を得られないか、貪欲に探していただきたいと思います。講義以外の様々な教育プログラムや、その他の交流イベントにも積極的に参加し、優れた研究者でもありメンターでもある先生方から学び、また多様なバックグラウンドを持つ学生仲間とも交流して、自身の研究を深めるだけでなく、自らの研究者としての、さらには人間としての幅を拡げてください。ここで築く人的ネットワークは、将来のキャリア形成においてもかけがえのないものとなるでしょう。ぜひこのような、東京大学でも際立って学際的な専攻に在籍する機会を最大限に活用していただき、社会に大きな影響を与え、人類社会が共有する問題の解決に貢献できる人材となっていつか巣立っていかれることを期待しています。
     

    東京大学大学院工学系研究科 先端学際工学専攻

    常務委員 角野 浩史    

 

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